散歩道[4]~隅田川テラス(東京都中央区) ― 2005年11月04日 23:48
実は一ヶ月前の散策日記なのだが、ようやくアップに至った。ブログは本当に面倒くさい。。
さて、今回は隅田川テラスの散策。隅田川テラスは、両国橋から勝鬨橋まで続く隅田川沿いの遊歩道である。
まずはスタートは両国橋。千住大橋に続いて隅田川に二番目に架橋された橋らしい。この両国橋の両国とは武蔵の国と下総の国を指す。
喜多条忠作詞 吉田拓郎作曲の「両国橋」が脳裏を横切る。由紀さおりも歌っていたが、松平純子という女優が淡々と歌っていたのが私としては印象に残っている。
隅田川テラスにはホームレスも数多く暮らしているが、私のような散策者と話をすることなく、それぞれがお互いの領域に触れない関係を保っている。しかしおそらく花火シーズンには強制退去させられることだろう。
十月過ぎなのにハマナスの実がなっていた。
続いては新大橋。
新大橋は両国橋に遅れること34年、元禄6年(1693年)に架けられた。
明治時代から吾妻橋、厩橋、両国橋、永代橋と共に鉄の橋で、関東大震災時にも唯一落ちなかった橋として下町の人たちの命を救ったとのことだ。
現在の橋のデザインは一風変わっている。他の隅田川の橋と比べて日本独特の繊細さがない。
南米アルゼンチン原産の大きなパンパスグラスが青空に栄えて美しい。
続いて隅田川に架かる橋としては一番美しいとされる清洲橋。荒川に架かる葛西橋もこの橋によく似ているが、これほどまでの気品はない。
この橋は、震災復興事業の一環として大正14年から着工され昭和3年に完成した。
ドイツライン川にケルンの吊り橋をモデルに作られたとのことである。
この橋は高さが低く、ジャイアント馬場が舗道を歩いていたならば間違いなくアタマを橋にぶつけたに違いない。
右前方には読売新聞社。
続いては隅田川大橋。
隅田川唯一の二層式のこの橋は、首都高速深川線建設にあわせて架橋されたもので、先に下段の隅田川大橋が、完成の翌年に上段の高速道路高架橋部分が開通した。
機能性重視の設計デザインになっていることもあり、本来対になって設計されていた清洲橋と永代橋の中間にあるにもかかわらず、壁のようなその形状により、双方の橋から見通せなくなってしまっているため、隅田川の景観破壊として悪名が高いとのことだ。
本当に景観上忌まわしい。
隅田川大橋を抜けると、隅田川テラスは一旦分断される。日本橋川があるからだ。ここに架かる橋が豊海橋。
古くは吉良邸への討ち入りを果たした赤穂浪士が泉岳寺に向かった際のルートにあたる橋として知られる。
このあたりの風景は江戸の情緒が漂っていてなかなか良いものである。
この橋はフィーレンデール型式というらしい。
潮の香りも強くなってきた。ここは永代橋。
この橋が架けられたのは1698年。
9年後、深川富岡八幡宮の12年ぶりの祭礼日に詰め掛けた群衆の重みに耐え切れず、落橋事故を起こす。死者は1500名にも及んだ大惨事であったとのことである。
ドイツライン川に架かっていたレマーゲン鉄道橋をモデルにしたとのことである。
シンプルではあるものの、重厚感の漂う橋である。
次は隅田川テラス一番のビュースポットである中央大橋である。
ここから見渡せる佃島の高層マンション群はたびたびドラマのロケーションで使われる。只今放映中の「野ブタ。をプロデュース」でもしばしば登場する。
江戸の情緒漂う下町には不似合いな摩天楼である。こうしたギャップはゆりかもめに乗っていても味わえる。70年代と21世紀が同居するエリアなのだ。
さて、隅田川テラスは、ここでも一旦分断される。今度は神田川の支流、亀島川という川に遮られる。
ここに架かる橋は南高橋。豊海橋に酷似しているがそれよりも繊細だ。レトロな味わい深い橋である。
続いてはシンプルな橋である佃大橋。
前述の中央大橋と共に佃煮で有名な佃島との間に架かる橋である。
その昔佃島は、いわゆる大岡越前などの時代劇などで、情状酌量の余地がある罪人に対して「寄せ場送り」とする人足寄せ場として有名であったが、このマンション群からは今は昔である。
しかし、ほんの百年ちょっと前までは実在していたのである。
橋は東京オリンピックに際して出来たものらしく歴史は浅い。
隅田川テラスもいよいよ最後。右手に聖路加ガーデンを望む。有名人が多く入院すると言われている、歴史のあるとてつもなく高級な病院である。
煉瓦の壁の先はもう勝鬨橋。大型船の往来にあわせてかつては橋が開閉した。
さすがに私もリアルタイムでは見たことないが、それでも1970年まで開閉していたらしい。
隅田川テラスはここでおしまい。
目と鼻の先はもう築地である。築地の中央卸売市場が威風堂々と構えている。また少し足を伸ばすと銀座。
いやはや東京は狭い。
両国橋を出て一時間ちょっとの散歩である。
さて、今回は隅田川テラスの散策。隅田川テラスは、両国橋から勝鬨橋まで続く隅田川沿いの遊歩道である。
まずはスタートは両国橋。千住大橋に続いて隅田川に二番目に架橋された橋らしい。この両国橋の両国とは武蔵の国と下総の国を指す。
喜多条忠作詞 吉田拓郎作曲の「両国橋」が脳裏を横切る。由紀さおりも歌っていたが、松平純子という女優が淡々と歌っていたのが私としては印象に残っている。
隅田川テラスにはホームレスも数多く暮らしているが、私のような散策者と話をすることなく、それぞれがお互いの領域に触れない関係を保っている。しかしおそらく花火シーズンには強制退去させられることだろう。
十月過ぎなのにハマナスの実がなっていた。
続いては新大橋。
新大橋は両国橋に遅れること34年、元禄6年(1693年)に架けられた。
明治時代から吾妻橋、厩橋、両国橋、永代橋と共に鉄の橋で、関東大震災時にも唯一落ちなかった橋として下町の人たちの命を救ったとのことだ。
現在の橋のデザインは一風変わっている。他の隅田川の橋と比べて日本独特の繊細さがない。
南米アルゼンチン原産の大きなパンパスグラスが青空に栄えて美しい。
続いて隅田川に架かる橋としては一番美しいとされる清洲橋。荒川に架かる葛西橋もこの橋によく似ているが、これほどまでの気品はない。
この橋は、震災復興事業の一環として大正14年から着工され昭和3年に完成した。
ドイツライン川にケルンの吊り橋をモデルに作られたとのことである。
この橋は高さが低く、ジャイアント馬場が舗道を歩いていたならば間違いなくアタマを橋にぶつけたに違いない。
右前方には読売新聞社。
続いては隅田川大橋。
隅田川唯一の二層式のこの橋は、首都高速深川線建設にあわせて架橋されたもので、先に下段の隅田川大橋が、完成の翌年に上段の高速道路高架橋部分が開通した。
機能性重視の設計デザインになっていることもあり、本来対になって設計されていた清洲橋と永代橋の中間にあるにもかかわらず、壁のようなその形状により、双方の橋から見通せなくなってしまっているため、隅田川の景観破壊として悪名が高いとのことだ。
本当に景観上忌まわしい。
隅田川大橋を抜けると、隅田川テラスは一旦分断される。日本橋川があるからだ。ここに架かる橋が豊海橋。
古くは吉良邸への討ち入りを果たした赤穂浪士が泉岳寺に向かった際のルートにあたる橋として知られる。
このあたりの風景は江戸の情緒が漂っていてなかなか良いものである。
この橋はフィーレンデール型式というらしい。
潮の香りも強くなってきた。ここは永代橋。
この橋が架けられたのは1698年。
9年後、深川富岡八幡宮の12年ぶりの祭礼日に詰め掛けた群衆の重みに耐え切れず、落橋事故を起こす。死者は1500名にも及んだ大惨事であったとのことである。
ドイツライン川に架かっていたレマーゲン鉄道橋をモデルにしたとのことである。
シンプルではあるものの、重厚感の漂う橋である。
次は隅田川テラス一番のビュースポットである中央大橋である。
ここから見渡せる佃島の高層マンション群はたびたびドラマのロケーションで使われる。只今放映中の「野ブタ。をプロデュース」でもしばしば登場する。
江戸の情緒漂う下町には不似合いな摩天楼である。こうしたギャップはゆりかもめに乗っていても味わえる。70年代と21世紀が同居するエリアなのだ。
さて、隅田川テラスは、ここでも一旦分断される。今度は神田川の支流、亀島川という川に遮られる。
ここに架かる橋は南高橋。豊海橋に酷似しているがそれよりも繊細だ。レトロな味わい深い橋である。
続いてはシンプルな橋である佃大橋。
前述の中央大橋と共に佃煮で有名な佃島との間に架かる橋である。
その昔佃島は、いわゆる大岡越前などの時代劇などで、情状酌量の余地がある罪人に対して「寄せ場送り」とする人足寄せ場として有名であったが、このマンション群からは今は昔である。
しかし、ほんの百年ちょっと前までは実在していたのである。
橋は東京オリンピックに際して出来たものらしく歴史は浅い。
隅田川テラスもいよいよ最後。右手に聖路加ガーデンを望む。有名人が多く入院すると言われている、歴史のあるとてつもなく高級な病院である。
煉瓦の壁の先はもう勝鬨橋。大型船の往来にあわせてかつては橋が開閉した。
さすがに私もリアルタイムでは見たことないが、それでも1970年まで開閉していたらしい。
隅田川テラスはここでおしまい。
目と鼻の先はもう築地である。築地の中央卸売市場が威風堂々と構えている。また少し足を伸ばすと銀座。
いやはや東京は狭い。
両国橋を出て一時間ちょっとの散歩である。
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